※本ページの内容は、2025年7月3日(木)14:00-15:00実施の当社セミナーのアーカイブとなっております。
このセクションでは、企業がパーパスを経営に「実装」し、組織を真に変革していくために乗り越えるべき重要な課題と、その解決策の糸口を解説します。
多くの企業がパーパス策定後に直面する「浸透しない」「実践されない」という壁の正体を明らかにし、パーパスを組織の行動変革につなげる実践的アプローチを提示します。パーパス・マネジメントの全体像を「発見」「共鳴」「実装」の3つのステップで体系化し、特に多くの組織が躓く「共感の壁」と「文化の壁」という2つの重要な障壁について、野村不動産グループ、マイナビ、JFEシステムズなどの企業事例とともに詳しく解説します。現代社会の価値観変化を踏まえた「マイパーパス」の重要性や、組織文化をパーパス実践の「OS(オペレーティングシステム)」として機能させるための具体的な方法論を、わかりやすい例なども交えながら分かりやすくお伝えします。
このセクションでは、前セクションで触れた「文化の壁」を乗り越えるために不可欠な「組織文化」そのものを深掘りします。
文化がどのように形成され、どのように扱っていくべきか、そして現代の多様な組織においてパフォーマンスを最大化するために最も重要な要素である「CQ(文化の知能指数)」について解説します。従来の「文化は自然に育つもの」という常識を覆し、「意図してつくるもの」という戦略的視点を提示します。組織文化を可視化する「スピニング・オニオンモデル」を用いて、シンボル、ヒーロー、儀礼、共有された原則、潜在的な価値観という5つの層の構造を明らかにし、文化変革の実践的アプローチを詳しく解説します。さらに、IQ、EQに次ぐ「第3の文化的知能」として注目されるCQ(Cultural Intelligence)の概念を深掘りし、異なる文化を持つ人々と効果的に協働し成果を出す能力の重要性を、単一文化チームと多様文化チームのパフォーマンス比較研究とともに提示します。
このセクションでは、CQ(文化の知能指数)の概念を具体的な組織変革とイノベーション創出にどう活用するかの実践的手法を解説します。
単なる「心理的安全性」の追求では不十分であり、「知的誠実性」との絶妙なバランスが革新的でインクルーシブな組織文化を生み出すことを明らかにします。CQを構成する4つの要素「動機付け」「知識」「戦略」「行動」のサイクルを回すことで文化を使いこなす力を向上させ、「自文化中心主義」から脱却して多様な価値観を組織の推進力に変える「文化相対主義」を解説します。組織文化の現状把握と目標設定に欠かせない「ホフステードの6次元モデル」を活用し、個人主義vs集団主義、権力格差、不確実性、達成志向vs生活の質志向という4つの視点から自組織の位置を分析する実践的アプローチを提示します。「ダイバーシティとCQを掛け算するとイノベーションが生まれる」という学術研究に基づく知見とともに、「早く行きたければ同じ人と進め。遠くへ行きたければ違う人と進め」というメッセージをもとに、持続的な成長を実現する組織づくりの本質をお伝えします。